ナニワアームズ商藩国

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zoom RSS 冒険レポート1:伝説のアクロバット

<<   作成日時 : 2007/01/07 16:57   >>

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(1)

 ナニワアームズ商藩国・第一階層・怪獣闘技場。本来、怪獣同士の戦いを見せるためのこの闘技場で、二名のサイボーグが猫たちから喝采を浴びていた。
「・・・なんで、猫だけ・・・?」
 時は数日前にさかのぼる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「「伝説のアクロバット?」」
 借金返済をいいことに少しだけ拡張した執政室の、その中央に古文書を並べながら、サターン藩王(男爵)は無駄に重々しく語りだした。
(某アニメの語りっぽく)「そう、それは人の夢・・・人が自由を求める限り・・・」
「いいから、要点をいえ」
「海z」

(ただいま全国民によるツッコミが行われております。もうしばらくお待ちください)

「・・・つまり、古いナニワにあった伝説の軽業を、伝説のアクロバットとして興行して、あわよくば人とお金を集めたいわけね」
「そゆこと」(ボケをやりきったという、すがすがしい笑顔のサターン王)
「で、だれがやるの?」
そのすがすがしい笑顔のまま、手元のボタンを押すサターン王。とっさに椅子から立ち上がる国民。逃げ遅れた二人・乃亜T型とくろがね。その二名、各々の腹の上でつながる鉄のベルト。がっしゃん、という存外に間抜けな音。
「・・・おい・・・ちょっと待て」
「え、あ、これ・・・外れないっ!」
にぱっ、と笑うサターン王。安堵するほかの国民。
「じゃ、お二方、後よろしく。あ、そうそう、念のために両手足もサイボーグ手術しておくといいよ。会場は怪獣闘技場がいいよねー。あ、当日まで貸しきりにして練習してていいよーー。それと、必要なもの、設備、パンフレット、ポスター、立見席、ビールと売り子の手配、グッツ販売、人員整理用のバイト、エトセトラは全てこっちで用意しておくからー」
 王、さらにボタンをぽちっとな。
 落下していく二人。
「「ちょっとまてーぇぇぇぇぇぇぇ・・・」」
 俺(あるいは私)じゃなくて本当によかったー、とか思う他の国民たち。


シーンは移って闘技場。
「・・・おお、これは火の輪か」
「こっちのこれって、竹馬?たかーい」
「この梯子はもしかして・・・」
「「空中ブランコ!!!」」
 闘技場に積まれた、ありとあらゆる曲芸用の機材を見ながら、はしゃぐ二人。現実逃避とも言う。
「本当にコレ、私たちがやる・・・」
「まっ、まだ言うな!まだ現実を見つめる勇気が無い!」
「・・・っても、もう逃げられそうに無いですよ?」
 闘技場の入り口のほうに目をやると、屈強なサングラスとスーツの男が二人ほどゲートを守っている。
「逃げてもアウト、失敗してもアウト・・・成功する以外の道が無いですねぇ」
「なんでこんな目に・・・」
「死にたくないし、練習しましょうか?」
「ああ、そもそもなんで僕は生まれてきたんだろう・・・」
「そろそろ怒りますよ」
めき。サイボーグアームに握りつぶされる鉄柱。
「・・・ごめんなさい」
くろがね、フライング土下座。
「とにかく、やれるところからやりましょ。」

/*/

(2)

にゃんにゃん共和国の西の方。
砂漠の地下に広がる都市、ナニワアームズ商藩国。
ここは、猫とエキゾチックと機械化人間が混在している。
その地下都市の一角で、一組の男女が…特訓していた。

* *****************
伝説のアクロバット
* *****************

『うぉぉぉおおおっ!!』
気合の雄たけびをあげてナニワの男、くろがねがジャンプする。
その高さ、軽く20mを越えている。
彼はナニワの誇るサイボーグ歩兵である。脚部を推進用バーニアに改造しているのだ。
高く飛び上がった彼は、空中で姿勢制御。
身体を捻り回転を生みだす。ギュンギュンギュン。

・ ナニワアームズ戦闘術 秘伝:怒離流機通駆(ドリルキック)。
・ 天高く跳び、回転。
・ さらに落下のスピードと腕の補助バーニアを利用して凄い勢いで目標にキックを食らわせる。
・ その破壊力は目標を貫通し、粉々に破壊したという伝説の技である。

ここ、ナニワアームズ商藩国には機械化技術の他にもう一つ特徴がある。
それは、地下深くに潜む怪獣の存在である。
もともと巨大な地下洞穴だった所に国を作ったのだが、そこには怪獣という先客が居たのであった。
この技は、開拓時代の戦士が怪獣を仕留めた伝説の技であった。
最近ではヒーロー物のアニメにもなっている。

『目標の的を確認、脚部バーニアoff。腕部バーニア噴射!』
腕の推進用バーニアが噴射し、彼は勢いよく…真横に飛んだ。

『あぁぁぁれれれれぇぇぇ………?』
竹とんぼのようにブーンッと飛んだ彼は壁に激突。べちゃっと墜落。
『おいおい、大丈夫かぁ?くろがねぇ。』
目を回しているくろがねに、女の子が駆け寄る。
くろがねの同僚の乃亜I型は、くろがねの手を引いて助け起こす。
『いててて、う〜ん…ま〜た失敗しちまったぃ。』
『がははは。しかし、勢いよくぶつかったな。血ぃ出てんぞ。』
口元に手を当ててぷぷっと笑う乃亜I型。
彼女、どうにも態度が男っぽい。
しかし、豪快な性格と話やすさから男子からの人気は高いのであった。
『へっ、大丈夫だよ。ナニワの人間はタフネスだからな。』
身体をパキパキ鳴らしながら、くろがねが立ち上がる。
『でも何処がいけないんだろぅなぁ?乃亜、わかったか?』
一人で練習しても失敗の原因がわからなかった彼は、第三者の意見を聞いてみようと彼女を呼んでいたのだった。
『う〜ん、やっぱ、手を横にしてるからじゃないかぁ?』
『え?でも、あのアニメじゃ手は横にだったぜ?』
そう言いながら彼はポーズをとる。鷹の構えだ。
『そうだ!あのポーズは必要だ!
しかし力学的には…あ、いや、ええ〜と、だからぁ……』
どう説明しようか考え込む乃亜I型。頭からプスプス煙が出そうな感じだ。
『ええ〜い、俺もやる!』
乃亜I型もジャンプ。身体をひねり回転。腕部バーニア噴射!
腕の推進用バーニアが噴射し、彼女は…横に回転しながら飛んだ。
壁に激突。めり込む。

頭から血を流しながら作戦会議する2人。正座である。
両手の噴射のバランスがムズイとか、いや鷹のポーズは譲れないだのと意見を交わしあう。
そして、時間は流れ…。

ギュルルルルッ………ズギャギャギャギャッ!!(×2)
2人で意見を交わしあい、落下時は脇を締めて腕をコンパクトに。
しかし、ジャンプする時の鷹の構えは譲らない。
何度も目を回し、壁に激突しながらも…遂に技が完成した。
伝説の技、怒離流機通駆(ドリルキック)。しかもダブルキックである。

『やったぜ!完成だな、くろがね!』
思わずガッツポーズ。喜ぶ乃亜I型。
『ぃよぉっしゃぁ!!』
歓喜の雄たけびをあげるくろがね。
途中、いつの間にか居た黒猫とシャム猫は目を細めている。
2匹の猫は2人に近づくと、首に巻いていたリボンを外し、2人に渡す。
『お?くれんのか?ありがとよ。』
『猫からの手作り勲章ってか?へへへ。』
にゃ〜んと鳴く黒猫&シャム猫。
『へへ。しっかし、腹へったなぁ。なんか食いに行こうぜ。お前たちも来いよ。』

地下都市に人工の夕闇が訪れる。
人2人と猫2匹は仲良く繁華街へと消えて行きました。

/*/

(3)

「藩王、プロモ用のシナリオ出来ましたよ」
「あいあい、どうもー。そこおいといて」
 執務室にやってきた兄猫は、なぜか設置されているこたつの上に持ってきた台本を置いて、藩王が見ているモニタ画面を見た。
 モニタには一組の男女が……なんというか、ものごっついアクロバットをやっている映像が映っていた。
音量は小さめだったが、男の方の死ぬー、死ぬーという叫びがかすかに聞こえてくる。
「いいんですか、藩王。宣伝用のプロモですけど、実際よりかなり脚色してますよ?」
「ま、宣伝だし多少の脚色はありでしょ。それにあの軽業の中にドリルキック入ってるし、いんじゃない?」

 そうかなぁ、と首をひねる兄猫。
モニタからは相変わらずかすかな悲鳴が聞こえるのだった。

(作成:色々あって文士3名の合作 (1)くろがね(2)兄猫(3)サターン)


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